悩める子羊さんたちの駆け込み寺 ~temple 1~
弊社のシステム関連を管理していただいているN様からのお悩み相談。
夏の暑い時期に、N様は事務所に漂う臭いが気になったそうです。
いろいろ調べた結果、臭いの出所が洗濯機の排水口だとつきとめました。
事務所なので洗濯機は置いておらず、水を流すこともありません。
そのため、排水口に溜まっていた水が乾いてしまい、臭いが上がってきたのではないか。
だったらフタをすればいい!!(臭いものには蓋!)
排水口は、普段はこのような御姿をしております。
ここから、ふわふわ~~っと臭いが上ってきたようです。
まず、ホースをつなぐところを外します。
さらに分解します。
こんなにたくさんのパーツがあるんですね。
それでは、フタを作りましょう。
どんなフタを作っても、隙間ができたり、通気性があると意味がありません。
そこで、連続気泡のウレタンフォームは選択肢から外しました。
連続気泡は、空気や水を通しますので。(詳細はこちら)
なので、空気や水を通さない、独立気泡のものでフタを作ることにしました。
在庫材料で独立気泡は、ゴムスポンジとポリエチレンフォームの2種類がメインです。
選んだ材質はゴムスポンジ。(写真中央の真っ黒な物体です)
ゴムスポンジにも、NR(天然ゴム)系、CR(クロロプレンゴム)系、などいろいろ種類があります。
今回は、軟らかめのEPDM(エチレンプロピレンゴム)系で在庫品番の中から選びました。
EPDMの一般的な特性としては、耐候性、耐オゾン性、耐化学薬品性、耐熱性、電気絶縁性が優れています。
今回の用途では、あまり関係はありませんが。。。
N様に排水口のパーツの一番上のフタ(?)を持って来ていただき、
定規でサクッと測って、気持ち大きめの円ともう少し大きめの円の2種類を用意しました。
事務所で両方試して、いい感じのほうを使っていただいております。
実際の排水口より少し大きめの円にしたのは、
実測値のものを作っても、加工公差で少し隙間ができたり、
逆に少し大きく仕上がって排水口に入らなくなる可能性もあるからです。
そして、硬い材料でフタを作ったら、指穴がないと取り外しにくくなります。
でも、フタに穴があったら臭いを防げません。
ここで、ポリエチではなく、ゴムスポンジかつEPDMの選択がポイントになるのです!(と、私は勝手に思っています)
ゴムスポンジの中でも、特に、EPDMゴムスポンジはちょっとの力で変形しやすいので、
気持ち大きめに作れば排水口にぴったり過ぎるくらいフィットします。
なおかつ、指でちょっと引っかければ取り外しが簡単にできます。
ポリエチでぴったりフィットのフタにすると、
隙間に細い棒を入れて起こしてあげないと取り外しにくいのです。
ということで、N様からのご感想です。
臭いをシャットダウンできて、とても満足しています!
本来なら排水口に貯めた水で臭いを防ぐ仕組みのようですが、洗濯機は使わないし、定期的な水の入れ替えも大変だし・・・。
ホームセンターに販売している四角いゴムスポンジやゴム板を購入しても、きれいな円には切リ取れない。
やはりここは加工のプロに頼むしかない!
素材もいろいろ考えて選定していただいたお気遣いに感謝、さすが素材に熟知している営業担当Nさん。
様々なお悩みや相談に対応できる心強い加工マスター、今後もますますの活躍、期待してます~