ホールの斜め加工
材料:ウレタンフォーム F-4
サイズ:68×185 mm、厚み25 mm
加工方法:プレス、バーチカルカッター
こちらは量産品でトムソン型を使用してプレスで抜いています。
ただ、この製品は中央のホールに傾斜がついています。
プレス加工は型の上に材料を置いて上から圧力をかけて押し切るのですが
(世間では材料を下に置いて上から型を押し付けるタイプが多いようです)、
垂直に刃物が材料に入るので普通は斜めに加工することはできません。
この斜めの形状を表現するために、
製作担当者はかなり試行錯誤しました。
トムソン型自体に仕掛けをしたり、治具を作って工夫をしたり、
何度もいろいろな方法にトライして
ホールを斜めに加工することに成功しました。
図面だけを見ると、「これって不可能じゃない?」、「難しくない?」とか、
頭だけで考えて『できない』というトリガーが働いてしまいますが、
手を動かして実際に作ってみることでいろいろなアプローチを思いつくこともあります。
複雑に考えていただけで意外にシンプルな方法でできることもあります。
こうやって難しいと思ったことができるとうれしいですし、
こういうプロセスがやりがいになります。
「とりあえずやってみる」って大事ですね。